スタンダード・ジャズ・ナンバーを、サキソフォン・アンサンブルにしました。
作曲はブロンニスロー・ケイパー (Bronislau Kaper)、作詞はネッド・ワシントン (Ned Washington) です。
この曲は、1947年のMGM映画『Green Dolphin Street』のメイン・テーマとして作られました。この映画は、イギリスの作家エリザベス・グージ (Elizabeth Goudge) の1944年の作品『Green Dolphin Country』を原作とするもので、同じ年に米国内で『Green Dolphin Street』として出版されました。
エリザベス・グージ (1900-1984) は、大人向けと子供向けの17の小説を含むフィクションとノンフィクションの作品を残しました。『Green Dolphin Street』は彼女の6番目の力作で、愛する女性が暮らす英国に手紙を送る、1800年代のニュージーランドの若者の物語です。不注意により、彼は、過去につきあいのあった、彼女の妹の住所に手紙を送ってしまいます。物語は、若者とその花嫁が結婚するまでの試練を中心につづられています。評論家は、人物像と風景を映像的に描く彼女の才能をこぞって絶賛しますが、ニューヨーク・タイムズが論評したように、Green Dolphin Stree は『良い文学のより厳格な美徳』を欠いていました。
MGMが、年に一度の文芸賞の勝者として20万ドルをグージに授与したとき、それらの『より厳格な美徳』は受賞基準では重視されませんでした。しかし、こうした勝者だけがスクリーンに上映されたのです。
『Green Dolphin Street』の上映時間は2時間20分で、ラナ・ターナー、ヴァン・ヘフリン、ドナ・リード、リチャード・ハート、そしてフランク・モーガンが出演しました。ジョン・ダグラス・イームズは、彼の本『MGM Story』で、この映画のことをこう語っています。
この映画はすべて備えていた。すなわち1本の映画には内容が多すぎた。家族の衝突、恋の三角関係、古きニュージーランドでのマオリ族の暴動、地震、大津波、悲哀、そして過剰な感傷が燦然とちりばめられている。
この映画は、今日の評論家は総じてこきおろしていますが、戦争に疲弊した観客には大ヒットしました。1947年の興行収入トップとなり、映像と音響効果の2部門でアカデミー賞を受賞しました。
1947年、一連のヒットソングと映画音楽を作ったブロンニスロー・ケイパーは、サウンド・トラックの制作に参加しました。ネッド・ワシントンによる歌詞が付けられたのにかかわらず、驚いたことにそのテーマ曲はヒットしませんでした。Jazzクラシックとなったマイルス・デイビス (Miles Davis) の録音までは、10年の月日がかかりました。
B♭ Soprano Saxophone
E♭ Alto Saxophone I
E♭ Alto Saxophone II
B♭ Tenor Saxophone
E♭ Baritone Saxophone
権利上の制約があるため、本作品の楽譜は配信しておりません。